レコーディングやライブ等、バンドでのアンサンブルで走らずきちんとリズムキープすることは非常に大切です。
※『走る』とは、自分だけ速いテンポで演奏してしまっているという意味。
歌にも楽器隊にも言える事ですが、
- 演奏中は熱くなっていて、走ってしまっている事に自分では気付かない場合が多い。
- リズムキープを意識する事で、グルーブ感が変に消えてしまったり、何かぎこちない演奏になってしまう。
など、リズム感に悩まされている人も多いのではないでしょうか?
今日はリズムキープのためにやっておくべき個人練習でのポイントを説明したいと思います。
練習でも必ずマスターリズムに合わせ、しっかり感情を込めて力強く演奏する
歌も含めてですが、個人練習の時は冷静な演奏になりがちで、また演奏する力もセーブしてしまっている人を多く見受けられます。
この状態で練習しているとリズムのキープは容易に出来ますが、いざ感情込めて力強く演奏したときにキープが出来なくなり走ってしまうのです。
練習時からしっかりとリズムに合わせ、感情を込めて力強く演奏する事がとても大切です。
メトロノームは裏でとる練習をする
個人練習するときは必ず、メトロノーム等のマスターリズムに合わせて演奏するようにしましょう。
メトロノームのテンポに慣れてきたら、今度は鳴っているテンポをわざと裏でとりながら演奏してみましょう。
通常、メトロノームが鳴る表の4分のリズムは、ドラムのキックやスネアの他、ベース等アタック感の強いリズム楽器が常に鳴っているため、リズムを容易にとりやすいと言えます。
逆に裏のリズムにはアタック感の強い明確な楽器がないことが多いため、正確に捉える事がなかなか難しいといえます。
つまり難しい裏のリズム感を正確に捉える練習になるのです。
この練習方法は表の4分のリズムは鳴らないため、表のリズムを自分の感覚で感じなければいけません。
表のリズムが少しでも外れると直感的に間違いに気づけるので、とても良い練習になります。
常に倍の速さの音符を意識しながら演奏する
演奏しようとしている音符のリズムだけを意識するのではなく、例えば4分音符を演奏する箇所は8分音符、8分音符で演奏する箇所は16分音符を感じながら演奏する事で、音符の長さをより正確にとる事ができます。
フィルやキメのフレーズ等、音数が多い箇所は演奏が走りやすくなります。
フィルやフレーズ等で走ってしまう原因は、1つ1つの音符をきちんと伸ばせていないからおこります。
倍の速さの音符を意識していれば、1つの音符の裏のリズムまでもをしっかり捉えられるため、きちんと正確な音符の長さをとる事ができるのです。
じっくり個人練習をして、リズム感を安定させられるようになったら、今度はバンド演奏に合わせての練習でも意識するべき点があります。
『自分の演奏は3割、まわりの演奏を7割』で聴く
バンドで演奏するときは、まわりのグルーブに合わせた演奏が求められます。
ですが、自分の演奏でいっぱいいっぱいになってしまっている事がよくあります。
自分の演奏も大切ですが、バンドのアンサンブルを壊さぬように、バンド全体の演奏をきちんと聴く癖を付けることで、グルーブ感含めたワンランク上の演奏が出来るようになります。
きちんとまわりの演奏を聴く事で、ドラムのアタック音に頭のリズムを合わせる事と同様に、ベースの音の切れ目や、リードギターのフレーズでグルーブ感も感じられます。
歌やリード楽器の息づかいをしっかり感じて演奏する
例えば、歌とピアノのみの演奏や歌とギターのみの演奏のときは、シンガーと呼吸を合わせる癖を付けることで、自然と一体感のある心地よい演奏が出来るようになります。
大げさに言うと、歌いながら演奏するイメージです。
実際にレコーディングやライブでも歌いながら演奏している一流ミュージシャンも沢山います。
上記の方法は、わかっている人には当たり前のようなポイントかもしれませんが、実はとても大切な部分です。
これらを練習の際に意識的に取り入れることで、より安定したリズム感が身に付くと思います。
是非、参考にしてみてください。