ピアノでコードをおさえるのに、黒鍵が出てくると複雑になってしまい、挫折したという経験がある方も多いと思います。
そんな方に向けて本日は、
をご紹介します。
ワンズウィルの【DTM + ピアノ】コースでも、コードを覚える時間を取り入れていますが、コードを知らなかった生徒さんは皆、目から鱗のようです。
では、順を追ってその理由を述べていきますね。
ピアノ初心者は白鍵のみでコードを弾こう
コードを押さえる練習は、ハ長調(C)やイ短調(Am)から始めると、黒鍵が出てこないため、比較的簡単に覚えることができます。
白鍵のみでコードをおさえられるKeyは、ハ長調(C)やイ短調(Am)
になります。
そしてハ長調(C)やイ短調(Am)で主に使われるコードは、「C」「Dm」「Em」「F」「G」「Am」の6つです。
- 「C」「F」「G」を主要3和音
- 「Dm」「Em」「Am」を副和音
と言います。
初心者の方はこの3つのコードだけで、いろんな曲を白鍵のみで簡単に演奏できるようになります!
ポイントは代理コード
では何故?3つのコードだけを覚えればいいのでしょうか?
それは
です。
代理コードとは
大抵の場合、代理コードを使用すれば曲として音楽的にも成立します。
下に6つのコードの構成音を示しました。それぞれの構成音が2つ一緒になるのを確認してみて下さい。
「F」と「Dm」
「G」と「Em」
「C」と「Am」
代理コードに7th(セブンス)を加えると
また、代理コードの『Dm』『Em』『Am』に7th(セブンス)も加えると、それぞれ3つの音が同じになります。下の図をご覧下さい。
「F」と「Dm7」
「G」と「Em7」
「C」と「Am7」
つまり、
-
唯一音の違う、ルート音さえ左手で押さえれば、
- 右手の3和音は「C」「F」「G」の3つのコードだけで、ほとんどの曲を演奏することができます。
参考音源
有名な「パッヘルベルのカノン」の曲に、J-Pop風のコード進行をつけてみました。「ハナミズキ」「世界に一つだけの花」等でも使用されているオーソドックスなコード進行です。
これも左手のルート音のみ変更し、代理コードを使うと
このように、「C」「G」「F」の3つのコードだけで演奏できます。音の響きの違いを感じてみて下さい。
3つのコードのみで様々な有名楽曲のバッキングができる
この「C」「G」「F」のコード進行を弾けるようになるだけで、他にも
など、たくさんの有名曲のバッキングをすることが可能になる訳です。試しに【代理コードでのバッキング例】に対して上記の楽曲のメロディーを歌ってみるとバッチリ合いますよね?
ただし、Keyをハ長調(C)やイ短調(Am)に移調する必要があります。
こんな時に便利なのが、キーボードのトランスポーズ機能です。
電子ピアノやエレピに搭載されている便利な機能「トランスポーズ」
生ピアノにはない機能ですが、ほとんどの電子ピアノやエレピには「トランスポーズ」という便利な移調機能が搭載されています。
トランスポーズ [transpose]
移調のこと。フレーズ間の音程を保ったまま全体の音の高さを変えること。楽譜上での移調作業は知識を要するがシーケンサーやシーケンスソフトでは簡単に移調が実行できる。カラオケマシーンには欠かせない必須の機能(歌の高さを+1したり-2したりするあれである)でもある。
この機能を使えば、どんな調の曲でも鍵盤上ではハ長調(C)やイ短調(Am)のままで弾くことができます。
僕の知り合いで、ピアノの専門家ではないミュージシャンも、エレピのトランスポーズ機能を使い、様々な曲をハ長調やイ短調に移調することで歌やアンサンブルに合わせてスラスラ弾くことができています。
電子ピアノやエレピをお持ちの人は是非試してみて下さい。
コードを知らなかった皆さんは是非、まずは「C」「F」「G」の3つのコードを弾けるように練習してみて下さい。簡単にたくさんの曲のバッキングが可能になりますよ。