バンドでのピアノやキーボードは、音の世界観を演出するためにも頼もしい存在ですよね。
- レンジを広く使い弾く
- アルペジオはコードを押さえた同じ鍵盤を使わない
- 不規則な進行を心がける
これらを踏まえて演奏することで、歌やギター・ベースのハーモニーの合間から聴こえてくる煌びやかなピアノの音色が、楽曲にさらなる深みを演出してくれます。
1.レンジをなるべく広く使って弾く
1曲通して狭いレンジのみで伴奏してしまっては、ピアノの真骨頂である高音部の響きを聴かせることが出来ないため、もったいない演奏になってしまいます。
高音で弾いた音は目立ちやすいです。
したがって、コードで押さえるレンジより高いレンジでフレーズを弾くことで、より耳に残る音を作り出せます。
フレーズを弾くのが難しければ、同じコードを1オクターブ上で、一音弾き直すだけでも、だいぶ違って聞こえるはずです。
以下は、狭いレンジで平坦に弾いたもの(伴奏例-1)と、高いレンジを一音入れて弾いたもの(伴奏例-2)の演奏例です。
高音が一瞬でも入ることで、歌や他楽器の隙間をうめることができるようになるため、単調になりません。
ピアノ伴奏例-1
~ 狭いレンジで伴奏 ~
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ピアノ伴奏例-2
~ 1オクターブ上のコードで弾く ~
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2.アルペジオはなるべくコードで押さえた同じ鍵盤を使用しない
ピアノ伴奏例-3
~ 単純なアルペジオ ~
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この奏法は、コードで押さえた鍵盤をそのまま指のポジションを移動することなく弾くことが出来るため、間違いも少なく簡単に演奏できるという利点もあります。
しかし、同じ音の繰り返しで聴き手にはつまらない演奏であるとも言えるでしょう。その場合は、アルペジオで変化をつけてみましょう。
ピアノ伴奏例-4
~ アルペジオに変化をつけた伴奏 ~
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少し技術も要するのですが、コード弾きで押さえた鍵盤とは違う音でアルペジオを行うことで、広がり感のあるドラマチックな演奏に様変わりします。(全ての音が違う必要はありません。)
3.フレーズがかぶらないように不規則な進行を心がける
上記のアルペジオの話に近いのですが、以下に示した《ピアノ伴奏例-5》のように、フレーズやキメ、レンジを全て同じパターンで演奏してしまうと、機械的で広がり感が失われてしまいます。
ピアノ伴奏例-5
~ 同じフレーズを繰り返す伴奏 ~
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特に、1曲を通して同じフレーズを何度も弾いてしまうと、曲の抑揚が消えてしまい、何か物足りなさを感じてさせてしまう場合が多々あります。
その場合は、《ピアノ伴奏例-6》のように、フレーズやレンジがかぶらないように気をつけるだけで、人間味のある幅広い演奏になります。
譜面と音源で確認してみて下さい。
ピアノ伴奏例-6
~ フレーズやレンジに変化をつける ~
♫ ピアノ伴奏例-6_音源 ← クリックで再生
上記の3つのポイントに気をつけるだけで、無機質で機械的な演奏が、感情的で人間的な演奏に様変わりします。
これらの奏法を身につけるには、スケールを理解する必要があります。
そのためには、ペンタトニックスケールの練習が効果的です。
スケールについては、以前のブログ【初心者がアドリブでソロを弾くためのヒント】をご参照ください。
是非、3つのポイントを意識して、皆さんもより素晴らしいバッキング演奏が出来るように練習に励んで頂きたく思います。