これまで2回に渡ってボイストレーニングの基礎であるリップロールについて
- 効果について ⇒ 効果抜群の【リップロール】
- やり方について ⇒ リップロールのやり方
を述べてきました。
今回は以下の2つのトレーニング法についてご紹介したいと思います。
- リップロールを使った
- 『喉を開くトレーニング』
- 『滑らかな空気調節のトレーニング』
リップロールを使った[喉を開くトレーニング]
リップロールは唇の形状から言うと、母音の「ウ」の発音に似ています。それをあえて「オ」と発声します。
この時ブルルと鳴る唇の振動が止まってしまわないように、上手くコントロールしましょう。
「オ」の発声は、喉仏を下げやすいので、喉が開きます。(出来ればこの時、鏡や指などで喉仏が下がる事を確認する)
サウンドも「ブルル」から「ボロロ」の様に変化します。
この変化の様子をつかんでいただくために、音源をアップしておきます。
リップロールを使った[滑らかな空気調節のトレーニング]
強弱を付けることは、歌で表現をする上で非常に重要な手法のひとつです。音の強弱が抑揚を生み表情豊かな歌を作り出します。
発声だけに焦点をしぼれば、強弱とはつまり排出空気量の調節です。
【リップロール】の効果の記事の中でも書きましたが、リップロール自体は横隔膜のトレーニングにもなります。
空気量を滑らかに弱くしたり、滑らかに強くたり上手く調節しなければ、リップロールは止まってしまいます。そのためには、腹式呼吸により横隔膜を使いスムーズに空気量を調節する必要があります。
トレーニングを行う上でのポイント
お腹の筋肉と横隔膜をしっかり使って、滑らかに強弱を付けることが大切
力まず、空気の吐き出す量を一定に保つよう心がけて下さい。
このリップロール音の強弱をつけるトレーニングは、横隔膜を使った空気調節の良いトレーニング方法になります。
これまで3回に分けてリップロールについて述べてきましたが、リップロールはボイトレで正しい発声を身につけるために、非常に有効な練習方法です。
それひとつで様々な部位のトレーニングにもなり、効率的に効果を生みます。
理にかなったトレーニング方法として、プロのアーティストの間でも認められていますので、皆さんも是非、歌上達のために取り入れてみて下さい。